2016年7月8日金曜日

人物のジェスチャー画 @木の花幼稚園・年中年少クラス

ちょうど七夕近くの実施でしたので、
ちなんだ内容を、とも考えていましたが、
7月といえばもう梅雨も明けそうな頃。元気な内容を一緒に楽しみたいなと
人物のジェスチャー画に挑戦しました。
姿形を見たままそっくりに描くのではなく、
人物の印象を感じて、自分なりに表現することがテーマです。

最初に線のクロッキーを各自が思い思いに行い、
まずは、人物を表現する前に、自分の拳を力を込めて握って
目に見えない力を感じてみました。









続けて、柔らかく握った拳を感じながら。





その後、
保育士の先生方にモデルになってもらい、
ポーズを変えながら、感じたことを表現していきます。




子ども達にも同じポーズをとってもらい、
モデルになったつもりで自分の身体で体感してもらいました。





先生、体を張ってくださいました。
子ども達も先生の気持ちを感じ、
描く意欲が上がります。


色を変えて、ここは描きたい!というところを強調してもらいました。

その子ならではの着眼点(部分、全体 / モデルの切り取り方)や
感じたこと(エネルギー/力、量、動き、フォルム、...)があり、
それを各々のやり方(色選び、タッチ、構図、デフォルメ...)で表現している姿を
間近に見て、その感性と個性、表現力に驚きました。





子どもの目線でモデルを見ると、正面から感じていた↑ことが分かりました。


量、エネルギーを追求し続けていました。


一見、現実にはない線がとても重要だと思います。
飛躍するようですが、洞察する力へと繋がっていきます。

次の画面↓は別のポーズです。


抽象画家のパウル・クレーのような線表現で、憧れます。
他のポーズでも見当たり、幼いながらも既に作風があると思いました。




なぐり描きのように見える画面も、
モデルと照らし合わせて、よくよく見てみると、
感じて描いていることが伝わり、
1本1本の線に、その子の観察力や想像力が感じ取れました。






最後のポーズは園児のリクエストで
シッポジャンプ!
あまりの暑さに途中フリーズしていた園児も
スイッチが入り、再度集中して描いていました。








そして、
最後にこれまで描いたものを振り返り、
気に入った1枚を選んでもらいました。




ある子は、一番最初に描いた試し描きをチョイス↑。
確かに、青の世界が素敵です。








 年少(年中)さんには少し難しいかもしれない、
と思いましたが、
体操を積極的に取り入れている園であり、身体を使うことそのもの・身体表現、
日常の保育活動との繋がりを大切にしたく、
まずはやってみよう!と取り組みました。

実際、子どもの感受する能力を非言語である絵から感じ、
言葉での表現はまだ発達途中なのかもしれませんが、
大人が思っている以上の情報量を瞬時にキャッチしてることが分かりました。

子どもの理解度を大人が決めないこと、
それにより、子どもの可能性が制限されてしまうこと、
既存の発達段階という観点からではなく、ともに体験し、
積み重ねていく中で見えてくるものの大切さについて、
園長先生からも伺い、アートの意義についてはもちろんのこと、
人との関わり方について改めて見つめる契機となりました。

また、分かりやすいこと、合理的なことだけを求めたり提供することの
危うさを改めて留意したい、と再度自分メモです。

ジェスチャー画、引き続き様々なかたちで挑戦していきたいと思います!







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