2016年3月31日木曜日

金と顔 〜枝からつくるオブジェ

プライベートセッション・家族の時間。
枝をいくつか準備しました。





改めて眺めてみると、様々な太さ、様々なライン。
自然のかたちは予期しない動きをしていて
その造形美が生まれる過程 ...
思い巡らせられ、想像がおおいに膨らみます。


参加者の皆様にも枝を少しお持ちいただくようお伝えしました。
さすが自然と共に暮らす人々、スケールが違います。
軽トラにのせて沢山お持ちくださいました。


いくつか選定いただきます。


どの枝にも魅力を感じ始め、
絞ることが難しいようでした。


枝の組み合わせを吟味しながら、
協力して新たなかたちを成形していきます。


答えはないので、感覚を頼りに
決断していきます。




不透明色の白が塗られることで、
枝の気配が消え始め、
純粋に線としての雰囲気が現れ、何か醸し出されていきます。


どっしりとした印象ですね。
変化した物体を眺め、
「金が欲しい。」
とのこと。
金あるよ!と伝えると、目が輝きました。




右側の色は、金に紫と白を混ぜたものです。
マットで落ち着いた色。
早速、金の隣に↓着彩します。



好きな緑・黄緑も金に少しずつ混ぜていきます。


金のグラデーション、
改めて、子どもの発想に驚かされます。
閃いたら進む。







感心しながら、
少しずつ、
大人も進んでいきます。




日がだんだん暮れ、
気づくと夜になっています。




お手製の金を使い、次なる作品へ。
和みます。












最後には家族のオブジェが大集合して
新たなオブジェができていました。













2016年3月26日土曜日

金柑の味を描く @プライベートセッション

今日は天気も良く、気持ちよい空間で行いたいなと思い、
書庫で実施しました。
早朝は零下でしたが、太陽が昇ると一変して
透過するような暖かさを身体に感じます。
ありがたい陽の光です。



何を制作したらお互い楽しく遊べるかな?と
毎度ギリギリまで思案しますが、
今朝の空気と参加者のリクエストを合わせ、
今が旬、"金柑の味"を描くことにしました。
最初はウォーミングアップからです。



シュールな画面。丁寧に描いていました。
もう既に一つの作品です。


そのまま残したいところでしたが、
思い切って、オイルパステルの使い方をいろいろ試していただきました。

それから、
目に見えないもののひとつ、
「感情」
を抽象表現で描いていきます。




その後、
金柑を見たままではなく、
味や香り、食する際の感触など、
五感で感じて表現しました。




味わいながら描くことで感覚がヴィヴィッドに呼び醒まされ、
色や線に置き換え、表現する原動力が次々と湧いてきます。



最初に齧った際のフレッシュな感覚から後味まで、
その移り変わりを大切に
色面で表現していました。
色台紙に構成することで金柑から感じたことが
ストレートに伝わってきます。




線と色のクロッキー



怒り



優しい気持ち



春の果実を味わった一日の始まり、
ありがとうございます!





2016年3月25日金曜日

地域をつなぐアートプロジェクト第二弾!!

ArtTrip presents
 "地域をつなぐアートプロジェクト" 
Vol.1 の終焉を待たずして、第二弾始まりました!!
Vol.2 は、
「墨と色 〜ジョアン・ミロから」
です。
前回に引き続き、生活介護事業所「一歩」さんからスタート!
タイトルにありますが、
まずは、ミロの作品を鑑賞することから始まりました。

そして、前回の流れを汲み、
墨汁のドリッピングにトライします。




参考作品を見て、くちゃくちゃにして良いのね!と
嬉しそうに言っていましたが、
早速画面に想いをぶつけています。


この段階だけでも、愛らしいかたちに
惹きつけられます。


おっ、ここでは素手でのアクションペインテイングが
繰り広げられています。


鮮烈でシャープ、白に黒が引き立ちます。



それぞれに、制作するスピード・内なるものは異なります。







そして、
にじみと混色、色彩の世界へ。


春がひろがっています〜





つぶらな墨の形から、色の文字を経て、
さらに力強い世界へと展開。
この後も数種類描かれていました。
暗号のような、とても気になる文字のセレクト。
興味津々で覗いてしまいます。




触感的な感覚と支援員さんの伴走のもと、
丁寧に描き進めています。



どこにどの色、線があるのか、支援員さんが
手をとりながら伝えていました。


最終的に、黒1色となった作品もありました。
作品を手にとると、墨汁が染み込んだ分、重く感じられました。
ここに至る少し前の段階では墨汁と赤のみの世界でした。
画像で鮮明にお伝えできないのが残念ですが、
薄っすら赤味を帯び、光の加減で色味が変化します。
乾き色でも濃淡が浮き出て、印象が変わりそうです。

↓は私が描きながら説明していた画面ですが、
上記の作者が私の画面を素直に感じ、金ペンのタッチを入れてくれました。
私一人ではこのような大胆な線は入れられないので、
得した気分です。
ちなみに、金のラインを追っていくと、
私が描いたものも若干ありますが、
墨の線に沿ったり、
余白の部分部分、それら一つ一つの周りの表情に触発されながら
違った密度で線を重ねていることが分かります。
一見黒1色に見える作品世界の中にも同様に、
どれだけ瞬時のうちに目の前の情報や周りの環境をキャッチしてアクションを
起こしたのだろうと考えると、
いろいろと思いが馳せられます。
またまた次にお会いするのが楽しみになりました。

私も、金のラインを素直に感じながら、
さらに墨の線を入れていきたいと思います。






前回に引き続き、今回も
個性の豊かさに感嘆の時間でした。

次は立体に挑戦予定です!